able design

BLOG

水生類人猿

健康のため近くの屋内プールに通い始めて、かれこれ20年あまりになるでしょうか。最初はぎこちなく平泳ぎやクロールまがいの下手な泳ぎをしていましたが、長くやっていると周りの人の泳ぎやテレビの競泳番組等を参考とし、自己流ながらも効率の良い力の入れ方や水の抵抗の少ない体勢をだんだんと会得して、今ではバタフライもそれなりに泳げるようになり、当初と比べると泳ぎ方は少しずつ進化してきたなと実感しています。

ところで進化と言えば、水生類人猿説(アクア説)というのがあります。人類は進化の途中、一時的に水辺で暮らし水の中に頻繁に入って魚介類を獲ったりして暮らしていた時期があり、そのため水の抵抗を少なくするため、また乾きやすいように体毛がほとんど無くなり、首が水の上に出るように自然と直立して歩くようになったという説です。他にも類人猿の中では人間だけが全身に皮下脂肪を持っていたり(体温維持や浮力に有効)、意識的に呼吸を止めることができたり(人間が言葉をしゃべれるのもこの能力があるから)、鼻の穴が下を向いていて水が入りにくいとか、なにより生まれたての赤ちゃんが練習もなしにスイスイ泳げるのもこの説を裏付ける証拠だというのであります。

有名なオリンピック競泳メダリストの話で、練習を重ねていると指の間の皮膚が伸びて水かきがだんだん広がってきたとか、水中で唇をツンととがらせると上唇の二つの山がちょうど鼻の穴にピッタリはまって栓になるなんて話も聞いたことがあるので、この奇想天外な説もまんざら嘘ではないのかもと思ってしまいます。

そのせいなのか水中を泳いでいると、ふとこんな考えが頭に浮かんできました。地球温暖化の影響で、もし人類が水生の生活に(もしかしたら再び)進化したらどんな泳ぎ方をするのかと?過去を遡るとカバに近い偶蹄目※がクジラ・イルカに、クマに近い食肉目がアザラシ・オットセイに、ゾウの親戚がジュゴン・マナティに進化して再び水生に戻っているので、可能性がないこともないのではと・・・。

その場合、一番楽なのは呼吸ができる背泳で、ラッコのように食事をしたり睡眠をとったりリラックスしているときはこのスタイル。クロールは二本足で歩く人間にしかできない最も効率の良い泳ぎ方で速度も一番出るので、もしサメとかに襲われたら自然とこの泳ぎになるのでは。平泳ぎはスピードは出ないが汎用性が高く、頭を出して水上を見張ったり、水中へ深く潜ることができるので食料を手に入れるためにも役立つはず。バタフライは水の中を悠々と羽ばたいて、いちばん水を征服した気分にさせるダイナミックな泳ぎで、ザトウクジラの気持ちはこんな感じだろうかと勝手に想像したりします。

まだまだ水泳は進化の途中ですが、水生類人猿ならずとも、せめて水泳の達人くらいにはなりたいと思い日々プールに通っています。

※偶蹄目(2つに割れた蹄を持つ動物群でラクダ・イノシシ・シカ・キリン・ウシ・カバ等)とクジラ目(鰭のある水生動物、クジラ・イルカ・シャチ等)は、以前は別の動物目とされていたが、近年の遺伝子DNA解析の結果、カバとクジラ類は共通の祖先から進化した一番近い動物だと判明した。カバは蹄を持った他の偶蹄目よりもクジラに一番近い系統樹になるため、今は鯨偶蹄目という一つの目に統一されるのが教科書にも載っている定説です。

PS : 進化するほどの長い時間は人生では経験できませんが、時間は間違いなく過去から未来に向かって矢のように流れています。決して後戻りはできない、そんな当たり前のことを切実に感じる今年の春です。それではみなさま・・・

 長野本社 Y.H

お問い合わせ
お気軽にお問い合わせください
信州 Sustainable通信
プライバシーマーク サステナビリティ経営 PELP!

脱炭素へのアクション

2021年10月15日より、エイブルデザイン本社(長野市)が使用するすべての電力を
100%再生可能エネルギー由来の電力に変更しました。

© ABLE DESIGN,INC.