本社のW.Y.です。

長年剣道を続けてきましたが、2019年の新型コロナウイルス感染症の蔓延により、所属していた剣友会の活動が休止となり、そのあと腰を痛めた事もあり、剣道から離れていました。

ある日、同僚の紹介で、国の史跡である旧松代藩文武学校で居合道の稽古が行われていることを知り、早速見学に訪れると、剣術所には独特の静謐な空気が漂い、張り詰めた緊張感の中に日本刀が風を切る「ヒュッ」という音に感動し、その場で入門を決意しました。

剣道の経験があったので、すぐに上達できるだろうと甘く考えていましたが、現実はそう簡単ではありませんでした。

師範の先生からは「剣道とは違う！」と毎回厳しい指導を受け、落ち込むこともしばしば...。剣道で癖になっていた足さばきや刀の振り方を一から修正し、見えない敵を想定した「技」の教範を学び、身体に覚え込ませることは、想像以上に大変でした。稽古場は古い建物なので、電灯も冷暖房もありません。夏は猛暑、冬は厳寒という環境の中、毎週稽古を続けること2年。ようやく今月、昇段審査を受けられるところまで来ました。

長野支部のメンバーは現在15名ほど。30代から70代まで、多様な年代の方が真剣に稽古に励んでいらっしゃいます。皆さんのひたむきな姿に刺激を受けながら、私も日々心身を鍛え直しています。

剣道のように試合や激しい動きが少ない居合は、自分のペースで長く続けられる武道です。これからも礼節を尊び、心身の健康のためにも、居合道を続けていきたいと思っています。