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万博に想う

長野本社 A.S です。
大阪関西万博も閉会まで残すところあと1ヶ月となり
連日多くの来場者で賑わっているようですが、
皆さんは関西万博に行きましたでしょうか。
当初はそれほど関心があったわけではありませんでしたが
何度も行っている知人や友人から面白いよと薦められ、
気持ちが動きました。

「いのち輝く未来社会のデザイン」を謳った今回の万博、
テーマに「デザイン」とあるし、一度くらいは見ておくかと行ってはみましたが、
実際に訪れてみると、面白さや感動を感じる場面がそこかしこにあり、
さらに続きを体験したくなり、結局3回も行くはめとなりました。

思えば55年前、「人類の進歩と調和」をテーマとした
「太陽の塔」がシンボルだった1970年の大阪万博。
小学6年生の私にとっては初めての万博で、
面白いかたちのパビリオンや色鮮やかなコスチューム、万国旗など、
見るものすべてが新鮮で魅力に溢れたとても華やいだイベントに感じました。

アメリカ館では「月の石」を見るのに6〜7時間待ちの
大行列が出来ていたことも思い出されます。
(結果見ることが出来なかったけど)
日本館で初めて見たリニアモータカーの鉄道模型に感動した記憶もあります。
(リニア新幹線は未だ完成していません)
エチオピア館では無料で提供されていたフルーティーでおいしいコーヒーを
水筒いっぱいに詰めた思い出もあります。
(いまだにそのときの味と香りを覚えています)

太陽の塔の中に入ると大きな「進化の木」の様な
古代から未来にかけての展示を
螺旋階段を登りながら見学したことも覚えています。
(今回の関西万博内にもこのオマージュ展示のようなものがありました)
当時関西に住んでいたので学校行事としても大阪万博に行ったような気がします。
(結果、大阪万博も3回行きました)

そういえば今回の万博も朝の開場と同時に人気のパビリオンへ猛ダッシュする人の姿は
半世紀経った今も何ら変わっていませんでした。
(当時、バッファローダッシュとよばれていたそうです)

シグネチャーゾーンにあるパビリオンや企業パビリオン、人気イベントなどは
スマートフォンでの事前予約が必要なのですが、
なかなか予約が取りづらく入場が難しい状況でした。
そのせいか、高齢のおじいちゃんおばあちゃんの入場者が
大阪万博に比べて少ないように感じました。
会場内は現金が一切使えないし、食事も内容の割にかなり高額です。

大阪万博の「太陽の塔」に匹敵するものは関西万博では何だろうと
考えたとき「大屋根リング」だなと私は感じました。
ただの木組みの回廊だろうと思って登ってみると、
想像よりはるかに規模が大きく、ギネスに登録されたのも頷けます。
思わず歩きたくなる回廊は会場内を移動するときの道標(みちしるべ)にもなりますし、
リングの下は灼熱の太陽から身を守る日陰にもなり
風が通り抜けるベンチがある潤いの場でもありました。
海に沈む夕日がきれいに見えるのもすごく良かったポイントです。
回廊のサイドは緑化されていて、DNAの二重螺旋を思わせる
高低差のうねりがある二重円形構造になっていたりもしていました。

そんな中で私が特に気になったのが会場内でほとんどの人に使われている
会場案内マップが「非公式」のものであることでした。
情熱あるボランティア有志が自らの意思で協働し
作り上げているとのことで、マップは短スパンでつねに最新版に
バージョンアップを繰り返し、公式のマップより情報が新しく
使い勝手が良いことが支持されているのはとても新鮮でした。

他にも「非公式」の案内WEBサイトや案内動画も多数あり
万博に行ってみたい多くの人の疑問に画像や動画で丁寧に答えています。
会場の隣りの敷地にある会社のコンテナ倉庫の大きな壁面は万博の閉館時刻になると
巨大スクリーンに変わり駅への方向を指し示した巨大誘導サインが映し出され
会場から駅に向かう人の流れの誘導に一役買っていました。
今回、「非公式」のさまざまな力が関西万博の盛り上げには欠かせない
大きな力となってるなと強く感じました。
半世紀前の万博では考えられなかった、
市民の自発的な参加のさまざまなかたちです。

そんな中、55年前の大阪万博では見ることが出来なかった
アメリカ館の「月の石」を今回間近でじっくり見ることが出来たのは、
大きなリベンジを果たせた達成感とともに
また一つ新たな万博の思い出が心に刻まれました。

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